福島県は30日、いわき市小名浜の住宅街で死んでいた野生のカルガモ1羽から鳥インフルエンザの陽性反応が出たと発表した。本年度、県内で鳥インフルエンザの感染が確認されたのは会津若松市に続き2例目。
住民が26日、住宅街でカルガモ3羽が死んでいるのを発見。県が同日行った簡易検査は陰性だったが、環境省による遺伝子検査の結果、29日に陽性と判明した。環境省は感染力が強い高病原性ウイルスかどうか調べており、早ければ31日にも結果が判明する見通し。
環境省は29日に発見場所から半径10キロ圏を「野鳥監視重点区域」に指定、県やいわき市で監視態勢を強化する。28日間連続で新たな感染が確認されなければ指定を解除する。県によると、死骸の発見場所から半径3キロ圏に養鶏所はないという。
鳥インフルエンザウイルスは、感染した鳥と濃密な接触をした場合などを除き、通常は人に感染しない。県は死んだ野鳥を素手で触らず、野鳥の排せつ物などに触れてしまった場合は手洗いやうがいをするよう呼びかけている。