バレーボールSVリーグ女子のデンソーエアリービーズは24日、ホームのあづま総合体育館でSAGA久光スプリングスと対戦し、3―2の逆転勝利で2連勝とした。通算成績は11勝3敗で、順位は14チーム中2位。
デンソーは次戦の30日、アウェーの花巻市総合体育館アネックス(岩手県)で首位の埼玉上尾メディックスと対戦する。午後1時5分開始予定。
【評】デンソーがフルセットの末、逆転勝ちを収めてホーム2連勝をもぎ取った。序盤から苦しい展開が続き、一時は追い付いた第1セットを失うと、第2セットは完全に相手のペースにのまれ、10点差で落とした。だが第3セットからローテーションに変化をつけたことで流れを引き寄せ、第4、最終セットはロザマリアや石倉を中心に強気な攻撃で押し切り、試合を制した。(多勢ひかる)
布陣変更、0―2から逆転
今季初めて2セット先取されたデンソーは執念で3セット連取し、ホーム2連勝を飾った。辻健志監督は「苦しい状況を打破できたことは自信になった。この経験は今後にも生かされるはずだ」と胸を張った。
土俵際に追い込まれた第3セット。悪い流れを断ち切るため、辻監督は「普段とは真逆」というセッターを前衛から開始するローテーションを組んだ。それまで苦戦していた相手アタッカーとの対峙(たいじ)するタイミングをずらす作戦だった。
その意図をくみ取り、コート上で体現したのがセッター山上有紀だ。慣れない布陣にもかかわらず、強烈なサーブを受けて崩れた難しいレシーブに何度も食らいつく。「チームの雰囲気を変えたかった」。山上の奮闘に攻撃陣も応え、次々と強気なアタックを繰り出して流れを取り戻した。
次戦アウェーでは首位の埼玉上尾が待ち受ける。指揮官は「選手層が厚く、基礎がしっかりしている」と分析。さらなる白星の積み上げへ「1週間かけて攻撃の精度を磨き、試合で発揮して相手を上回りたい」とリーグの首位奪還を見据えた。