子どもが住宅の窓やベランダから転落する事故が相次いでいるため、再発防止に向けた調査を実施している消費者安全調査委員会(消費者事故調)は20日、9歳以下の住宅からの転落死が1993~2023年の31年間で計170件あったとする経過報告を公表した。4歳までが多く、5歳以上になると急激に減少していた。
転落場所はベランダが103件で最も多く、窓が47件。外階段7件、外廊下5件などと続いた。
転落時に足場となったと推定された物は、ベランダは、いすやエアコンの室外機。窓ではベッド、いす、ソファが多い。大人が室内にいる際の転落も多く、ベランダの事故で約34%、窓で約81%に上った。
事故調は転落防止のための検討を重ねている。主に防犯用に市販されている補助錠に関しては、サッシに取り付ける実験で適合性を調査し、機能や使い勝手、サッシと錠の相性に一長一短があることが分かった。
事故調は昨年6月、直近9カ月間で7人の子どもが転落死しているとして調査開始を発表した。