【ベネチア共同】第81回ベネチア国際映画祭で、斬新な作品を集めたオリゾンティ部門に選出された「HAPPYEND」が2日(日本時間3日未明)、公式上映された。総立ちの観客から送られた拍手に空音央監督やキャストが笑顔で応えた。
作品は近未来の日本が舞台。安全確保を名目に人々の行動を制限する風潮が強まる中、幼なじみで高校生のユウタ(栗原颯人さん)とコウ(日高由起刀さん)の関係性が変化していく様子をユーモアを交えて描く。
公式上映の後、取材に応じた空監督は政治・社会的な話題を巡り、人間関係がこじれることが増えたのが今回の創作の源泉と説明。「(観客の反応から)国は違えど、構造的な支配の状況は似通っていて、描きたかったことが伝わっていると実感した」と話した。