日本新聞協会は4日、2024年度の新聞協会賞を発表した。中日新聞社の「福祉事業会社『恵』の不正に関するスクープと、一連の報道」や、北國新聞社の「能登半島地震『珠洲市街地に押し寄せる津波、輪島朝市通り炎上』のスクープ写真」など計6件が選ばれた。
中日新聞社は、障害者向けグループホーム運営会社が利用者から食材費を過大徴収していたことを特報した。福祉ビジネスに潜む闇を浮き彫りにし「社会的弱者に寄り添うジャーナリズムの在り方を示す報道」と評価された。北國新聞社は、石川県珠洲市を襲った津波や輪島市の朝市通りの火災を写真に収め、自然災害の惨状を伝える歴史的価値が高いと評された。
新聞協会賞はほかに、朝日新聞社「自民党派閥の裏金問題をめぐる一連のスクープと関連報道」▽神戸新聞社「連載企画『里へ 人と自然のものがたり』」▽日本経済新聞社「OSINTと3D表現技術による新たなデジタル報道手法の開拓」▽京都新聞社「京都アニメーション放火殺人事件連載企画『理由』と公判報道」。