石川県の能登半島を襲った記録的豪雨は21日で発生から1カ月が経過した。国土交通省によると、崖崩れや地滑りなどの土砂災害を116件確認。寸断された道路の復旧作業は長期化しており、全面開通の見通しは立っていない。元日の能登半島地震で崩落した土砂が河川をふさいでいた「土砂ダム」の流出も確認した。地震で地盤が緩んでいる地点が多いとみられ、再被災防止の取り組みが急がれる。
豪雨による死者は14人で、多くは土砂災害に巻き込まれたとみられる。輪島市で1人の行方が分からなくなっており、この日も県警による捜索が続いた。
国交省によると、石川県では10日時点で116件の土砂災害が確認されている。内訳は土石流57件、崖崩れ45件、地滑り14件。調査中の箇所もあり、件数は変動する可能性がある。
土砂災害による倒壊に加え、浸水も含めた住宅被害は18日時点で1487棟。道路は26カ所で通行止めが続く。土砂流入などによる農業関連被害は16日時点で2250件判明。漁港への流入もあり、国交省は、輪島港で土砂の除去を23日に始める。