日韓を結ぶ高速船クイーンビートルの浸水隠し事件で、JR九州は21日、外部の弁護士らでつくる第三者委員会による調査報告書を公表した。運航子会社は「営業上の事情や社内事情を優先」して不正を繰り返したと分析。JR九州の関与も「必ずしも十分でなかった」と判断した。
JR九州高速船を巡っては浸水を隠して運航を続けたことが、国土交通省の監査で発覚。10月には福岡海上保安部が船舶安全法違反などの疑いで家宅捜索していた。
報告書は、事件の直接責任は「(子会社の)幹部と船長にある」と指摘。浸水の発覚を恐れ、警報センサーを不正に操作した行為は「刑事罰の対象となる可能性が高い」と結論付けた。