俳優の駿河太郎、三船美佳がMCを務める、MBSテレビ『住人十色 ～家の数だけある、家族のカタチ～』あす3日放送回は、夏休みSP「海編」をレギュラー枠と異なる午後1時54分から放送する（関西ローカル）。
【写真】妻が設計した海辺の一軒家…「いらないもの」徹底排除の室内など
紹介するのは、大阪の穴場ビーチに建てられた絶景ハウス。なんと、結婚14年の間に4軒のマイホームを新築したという住人（アルジ）夫妻。そんなアルジだからこそたどり着いた、新居に本当はいらないもの、あえて作ったものを訪問者の令和喜多みな実・河野良祐が探っていく。
舞台は、大阪府の最南端に位置する泉南郡岬町。アルジは、奈良から岬町に引っ越してきた4人家族で、海に憧れ3年前に移り住んだ。家はオーシャンフロントにあり、広々とした2階建て。海が目の前に広がり、明石海峡大橋や淡路島、関西国際空港も見える。
すべて妻が設計したというこの家。素人ながら緻密な設計図を描き、それをもとに建ててもらったという。しかも自分で設計して家を建てたのは4回目で、完成と売却を繰り返しているという。これには河野も「ヤドカリですか!?」と仰天する。
結婚後すぐ、妻の地元・奈良に家を建てたが、極端に日当たりが悪く、築浅のうちに売りに出した。すると希望価格で売れ、ローンも完済。そこで続いて建てた2軒目の間取りも妻が設計した。新居には満足していたものの、当時はコロナ禍で自粛生活中。そんな頃、海が見たくなって訪れたのが岬町で、環境が気に入った家族は引っ越すことに。2軒目も希望価格で売却し、海に面した土地を購入できた。しかし、この家も1年半ほどで売却。そしてすぐ横に現在の4軒目を建てたという。かなり早い売却には理由が…。実は3軒目があまりにも気に入りすぎたため、妻の中に”ある野望”が沸々と湧いてきたのだという。
現在の家のキッチンは、ダイニングテーブルを横づけにしたアイランドキッチン。これが料理や配膳の家事動線を考えてたどり着いた、キッチンの最適解だという。気になるのは、その向き。キッチンに立つと窓が背中側になり、作業をしながらでは海を見ることができない。実際、3軒目では海向きのキッチンを設計したが、ドラマなどの撮影で使ってもらいたいとの思いもあり、4軒目はこの形とした。海を背景にするキッチンで”映える“撮影ができるという、1つ上の設計プランを考えた上でのことだった。
リビングにも4軒目だからわかる、いらないものと、あえて作ったものがある。まずいらなかったものが、下にほこりがたまりがちなソファ。代わりに作り付けの台を作ってもらい、上に数千円で買えるマットを敷いた“なんちゃってソファ”を設置。さらに、ソファのサイドの扉を開けると、妻のメイクスペースが出現する。メイクスペースの反対側も同じ扉があり、夫の書斎に。どちらも、扉を閉めてしまえば散らかっていても片づけが完了する、便利なスペースとなっている。
さらに、特徴的なのが部屋の向き。一般的に、日当たりのいい南側にリビング、北側に寝室というレイアウトが多いが、アルジは逆。昔に比べ夏の気温が上がっている今、南側のリビングは暑すぎると、あえて北側をリビングにすることで、日差しがやわらかく過ごしやすいのだという。妻は「南側リビングの時代は終わった」とまで言い切る。
まだまだ妻が「いらない」と断言したのがベランダ。洗濯物は代わりに作ったランドリールームに室内干ししている。コストダウンにもつながるといい、昨年ベランダがある家を買ったばかりの河野は「あれ取れるんかな…」と後悔することに。
そして、4軒目を建てる最大の理由となった妻の野望は、リビングの奥にあった。その部屋からは海を見渡す絶景が広がり、河野も目を丸くする。妻の野望とは、民泊スペースを作ること。「岬町の素晴らしい環境を使って仕事がしたくなった」といい、新たな家にゲストが泊まるスペースを設けたのだった。大阪と思えないリゾート地のような空間には、海を見ながらバーベキューが楽しめるテラスを完備。2階には広々としたパーティースペースや、最大5人まで泊まれるベッドルーム、海が見える浴室もある。
4軒目だからこそ建てられた、妻の理想と野望が詰まった絶景ハウス。妻は「家もいいんですけど、もうこの環境に癒されてますね」と語り、夫も「帰りたいなって思える場所と家なので、それはうれしいです」と喜ぶ。
そんな妻は今、5軒目を妄想中だそうで、設計図もすでに完成しているという。夫は冷や汗をかくが、河野は目からうろこで「これぐらい柔軟に家って住み替えてもいいんだって、きょう知りました」と語る。
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