漫画家のやなせたかしさんは40歳を超えた頃、これといった代表作もなく不安を感じて落ち込んでいた。ある夜、筆が進まなくなり卓上の電気スタンドで手のひらを温めると、指と指の間がきれいに赤く見えた ▼「本人はこんなにしょんぼりしているのに、血は元気に流れている」。何か励まされたような気がして浮かんだ言葉が、その後長く愛される唱歌「手のひらを太陽に」の歌詞となった(「唱歌・童謡ものがたり」岩波書店) ▼...
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