福島県二本松市の大山忠作美術館開館15周年記念特別企画展「大山忠作襖(ふすま)絵展」は1日、同館で始まった。初日から大勢の来場者が訪れ、二本松市名誉市民で文化勲章受章者の日本画家、故大山忠作氏が描き、成田山新勝寺(千葉県成田市)が所蔵する幽玄華麗な襖絵を鑑賞した。11月17日まで。
襖絵は「日月春秋」の題で大山氏が2年の歳月を費やし、終生の画業として精魂を込めて1980年に完成させた。81年、成田山新勝寺に奉納されて以来、寺の外で展示するのは初めて。三春町の三春滝桜を描いた桜襖6枚と福島市高湯の楓(かえで)を描いた楓襖8枚、太陽と月を描いた日月襖7枚(両面)の全21枚を展示した。
オープニングセレモニーには大山氏の長女で俳優の大山采子さんや同寺の伊藤照節寺務長らが出席。采子さんは大山氏の故郷での里帰り展示に言及し「いつかこの美術館に父の代表作である襖絵を持ってきたいと思っていた夢がかなった。多くの人にご覧いただきたい」とあいさつした。関係者がテープカットした。
入館料は一般800円、高校生以下400円。大山忠作美術館とNPO法人まちづくり二本松の主催、福島民友新聞社などの後援。問い合わせは同館(電話0243・24・1217)へ。