• X
  • facebook
  • line

自民と立民が全区対決 共産3人擁立 衆院選、福島県内構図固まる

10/07 08:30

 15日公示、27日投開票で行われる見通しの衆院選で、福島県内選挙区の構図がほぼ固まった。福島2区で不出馬を表明した自民党の根本匠元厚生労働相(73)=旧福島2区、9期=の後継として6日、長男で弁護士の拓氏(38)が立候補を表明、与野党の候補者が出そろった。一部に流動的な面はあるが、全選挙区に候補者を擁立する自民、立憲民主の両党を軸に、3選挙区に候補者を立てる共産党などが絡む構図となりそうだ。

 現時点で立候補を表明しているのは現職5人、新人7人の計12人。自民は総裁選後、ベテランの現職2人が相次いで不出馬を表明、後任の調整を急ぎ福島2区に30代、4区に40代の新人擁立を決めた。世代交代が進むことになる。対する立民は9月、県内選挙区で唯一候補者不在だった福島4区に新人擁立を決定。区割り変更前の2021年の衆院選で選挙区を制した現職3人とともに与党と対決する。前回同様に「野党共闘」を探ってきた共産は、候補者擁立を決めていた福島4区に立民も候補者を立てたことに対抗し2、3区に相次いで新人を擁立した。

 福島2区は、県内選挙区で最多の4人による激戦となる見通しだ。立候補を表明した根本拓氏は当初から後継と見込まれており、根本匠氏の不出馬表明からわずか1週間での立候補となった。立民は外相などを務めた現職玄葉光一郎氏(60)=旧福島3区、10期=が立候補を予定。共産党県南地区副委員長の新人丸本由美子氏(62)と会社役員の新人高橋翔氏(36)も出馬を表明している。

 新人同士の戦いとなりそうなのが、浜通りが一つの選挙区となった福島4区だ。自民は現職の吉野正芳元復興相(76)=旧福島5区、8期=の引退を受け、後任に元県議坂本竜太郎氏(44)を擁立。立民は会社役員の新人斎藤裕喜氏(45)を候補者とした。共産党いわき・双葉地区委員長の新人熊谷智氏(44)を含め、同学年の3人による戦いが予想される。

 福島1区は唯一、与野党の現職による一騎打ちとなりそうだ。過去2度の選挙でも一騎打ちとなった立民の金子恵美氏(59)=旧福島1区、3期=と自民の亀岡偉民氏(69)=比例東北、5期=による選挙戦が濃厚。前回の旧福島1区は金子氏が5千票以上の差で制した。

 福島3区は、与野党の現職に共産新人を加えた3人の戦いか。立民は小熊慎司氏(56)=旧福島4区、4期、自民は菅家一郎氏(69)=比例東北、4期=の両現職、共産党会津地区委員長の新人唐橋則男氏(63)が出馬を予定する。前回の旧福島4区は、小熊氏が菅家氏との一騎打ちを制した。

 区割り変更後初めてとなる衆院選。公示まで10日を切ったが、野党間では選挙協力の協議が続いており、結論次第では県内選挙区に影響が出る可能性もある。

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line