福島県は27日、文部科学省の本年度学校基本調査結果(速報)を発表した。5月1日現在、県内の小学校に通う児童は7万9571人(前年度比2145人減)で初めて8万人を割り、中学校に通う生徒は4万1706人(同1358人減)で、いずれも過去最少を更新した。
少子化の影響で、小学校の児童数は1984年、中学校の生徒数は88年から減少が続いている。
義務教育学校を含めた学年別で見ると、最も人数が少ないのは小学1年生の1万2142人で、最も多い中学3年生の1万4699人と比べて2557人下回った。
2013年度以降、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故による県外避難者の帰還などを理由に、入学時から学年が上がるにつれて前年度より人数が増える傾向にあった。しかし、近年の増加幅は縮小傾向にあり、本年度は小学2年生の9人増が最も増加幅が大きく、中学3年生が8人、中学1年生が5人と続いた。ほかの学年は全て減少しており、小学4年生は23人減と減少幅が最大で、小学3年生は15人減、小学6年生は14人減、小学5年生と中学2年生は各13人減だった。
また、県内の高校生は4万365人(前年度比1271人減)で1991年以降減少が続き、歯止めがかかっていない。県教委は、学校の統廃合など地域の事情に合わせた学校改革を進めている。県教委は「児童生徒一人一人を大切にした教育が重要。第7次県総合教育計画に掲げた、個別最適化された学びなどを進めていく」(教育総務課)としている。
卒業後の状況の数値については、国が12月に確定値と併せて公表する予定。