北方領土・歯舞群島の貝殻島周辺で、ロシア側に入漁料を払って実施するコンブ漁が15日に始まり、北海道根室市内の漁協に所属する船が一斉に出漁した。1日に解禁されたが、コンブの生育遅れを理由に出漁を延期していた。9月末までの間、195隻が操業する。
午前6時に花火の音が鳴り響き、同市の納沙布岬沖に集まった船団は家族や漁業関係者らが見守る中、約3・7キロ先の漁場へ向かった。
この時期に採れる「棹前昆布」は柔らかさが特徴で、おでんや煮物に適している。歯舞漁協によると、生育の遅れは3月末まで流氷が居座った影響とみられるという。