【エルサレム共同】イスラエルのガラント国防相は16日、軍とイスラム組織ハマスが戦闘を続けるパレスチナ自治区ガザ南部を訪問した。ガザ最南部ラファで15日にハマスの攻撃により兵士8人が死亡したことに関し「代償は大きいが、敵を圧倒するための決意と忍耐を巡る戦いだ」と述べ、戦闘の継続を誓った。中東の衛星テレビ、アルジャジーラが報じた。
イスラエルメディアによると、同国政府高官は16日、バイデン米大統領が公表した停戦案についてハマスの回答は否定的だと非難した。ハマスは案の修正を求めている。国際社会は早期の停戦合意を要求しており、イスラエル側には交渉が難航する責任をハマスに転嫁する狙いがありそうだ。
停戦案はイスラエルが受け入れたとされるが、極右勢力が拒否し、閣内で対立。ネタニヤフ首相は明言を避けており、イスラエル側の複雑な立場も交渉が難航する要因になっている。
停戦案では、第1段階とする6週間の停戦でハマスが人質の一部を解放する。第2段階で「恒久的な敵対行為の停止」を実現し、軍がガザを撤収する。