北海道別海町の野付湾で26日早朝、夏のホッカイエビ漁が始まった。すみかとなる海草のアマモをスクリューで傷つけないように、三角形の白い帆を張った打瀬船が風を受けて網を引く。明治時代から受け継がれる漁法で、雲間から差し込む朝日に照らされ、ゆったりと漂った。
漁師の安達隼人さん(42)は、網にかかったエビを選別しながら「取れ高は十分で、状態も良い」と笑顔を見せた。資源保護のため、9センチ未満のエビは海に戻すという。
野付漁業協同組合によると、漁は7月16日までの予定で約10トンの水揚げを見込む。例年、夏と秋の2回実施するが、昨秋はエビが抱く卵の状態が悪く休漁した。