政府は9日、大規模災害時にけが人を海上で治療できる「病院船」の活用に向けた推進本部の初会合を開いた。船内で活動する医療関係者らの育成や、船に積み込む資機材の確保などについて検討を加速させ、早期の運用開始を目指す。
初会合には岸田文雄首相や松村祥史防災担当相らが出席。岸田首相は、船上の医療活動に必要な取り組みを盛り込んだ整備推進計画案を年内をめどに策定するよう関係閣僚に指示した。
病院船は、道路寸断などでアクセスできない地域や離島の周辺海上で医療を提供し、被災地の病院機能を補完する。政府は当面、自衛隊の艦船や民間のカーフェリー活用を想定。災害のほか、感染症の流行時にも派遣する方針だ。