【ミルウォーキー共同】米共和党大会を2日後に控えた13日、選挙集会を埋め尽くしたトランプ前大統領支持者の熱気を悲鳴と怒号が切り裂いた。乾いた発砲音が響き、顔をしかめるトランプ氏。右耳に手を当て突っ伏した瞬間、複数の警護官が覆いかぶさった。会場はパニックに。約1分後、トランプ氏は立ち上がり「ファイト!」と3回繰り返して右拳を振り上げた。耳から頬には血が流れていた。
ペンシルベニア州バトラーの集会会場で複数回の発砲音がとどろいたのは午後6時過ぎ。「米国を再び偉大に」のスローガンが書かれたおなじみの赤い帽子をかぶったトランプ氏はすぐに演説をやめて耳を押さえ、壇上で身をかがめた。
安全確保のため降壇させようとする警護官たちを「待て」と制止。髪を乱しながら、拳を掲げて聴衆を鼓舞した。聴衆は「USA! USA!」の大合唱で応えた。
15日に開幕する共和党大会の舞台、ウィスコンシン州ミルウォーキーに集まった党関係者や支持者には大きな衝撃と動揺が広がった。