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ユヌス氏暫定政権トップに バングラ、首相辞任で

08/09 01:11

 8日、バングラデシュ・ダッカの空港に到着したムハマド・ユヌス氏(ロイター=共同)

 【ニューデリー共同】ハシナ首相辞任で政権が崩壊したバングラデシュに、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏(84)が訪問先のフランスから8日帰国し、暫定政権トップの首席顧問に就任した。地元メディアが伝えた。ユヌス氏は総選挙を実施して正式な政権が成立するまでの間、国の運営を担う。民主的な形で国の再建を果たせるかどうか注目される。

 ユヌス氏は帰国後の会見で「国を混乱と暴力から救おう」と強調。「自由の恩恵は全ての家庭に及ぶ必要がある」と訴え、国民に連帯するよう呼びかけた。

 ユヌス氏は貧困層に無担保で少額融資をする金融機関「グラミン銀行」を設立。収益性を確保しながら、社会課題の解決に継続的に取り組むソーシャルビジネスの第一人者として知られる。抜群の知名度を誇り信奉者も多いが、政治的な手腕は未知数だ。

 地元メディアによると、政権崩壊を引き起こした学生デモやその後の混乱で、少なくとも400人が死亡した。ハシナ氏率いるアワミ連盟(AL)は野党を長く強権で抑え込み、今回のデモを軍事弾圧、国内に深い亀裂を生んだ。

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