【ニューヨーク共同】米国で1965年に暗殺された黒人解放運動指導者マルコムXの生誕100年に当たる19日、ニューヨークで集会が開かれた。トランプ大統領が人種や性別による分断を深めたとの反発や、パレスチナ自治区ガザ住民への連帯を示す声が上がり、参加者らは「闘争に勝つ」と気勢を上げた。
マンハッタンのハーレム地区にある「マルコムX大通り」から約100人が行進。広場での集会で主催者の男性が「マルコムX万歳」と叫ぶと「今も彼はわれわれの心の中で生きている」と応じる参加者もいた。
元警察官セナド・アンダーソンさん(74)は「マルコムXは一人一人に社会を良くする力があると教え、黒人の間に自己決定の文化を根付かせた」と振り返った。米国の現状については「人種差別的な考えや貧富の格差は根本的には変わっていない」と語った。
主催者の男性は、地域の再開発が進み黒人などの貧困層が住居を奪われる「民族浄化」が起きていると主張。ガザの状況と類似していると強調し「パレスチナの地はパレスチナ人のものだ」と訴えた。