【ソウル共同】韓国の尹錫悦前大統領は21日、「非常戒厳」を宣言した動機の一つとされる「不正選挙説」を扱った新作ドキュメンタリー映画をソウルの劇場で鑑賞した。保守強硬派は歓迎したが、6月3日の大統領選に向け、尹氏に批判的な中道層への支持拡大が急務の保守系与党「国民の力」は「尹氏は既に離党した」と距離を置いた。
4月に罷免され大統領公邸を退去した後、尹氏が刑事裁判以外で公の場に姿を現すのは初めて。
映画の製作に携わった保守系の歴史講師らが尹氏を試写会に招待した。与党幹部は21日、韓国メディアに「尹氏は戒厳令を反省すべき時だ」と苦言を呈し「党とは無関係の方だ」と突き放した。