【ウェストミフリン共同】トランプ米大統領は30日、東部ペンシルベニア州ピッツバーグ近郊、ウェストミフリンの米鉄鋼大手USスチールの工場で開かれた集会で演説した。日本製鉄によるUSスチールへの投資は140億ドル(約2兆円)に上るとし、米国の鉄鋼産業史上、最大のものになるだろうと歓迎した。輸入する鉄鋼製品に課す追加関税を、現行の25%から50%に倍増する考えも明らかにした。高関税を課し、米国内の生産拡大を促す構え。
トランプ氏は低迷するUSスチールが「素晴らしいパートナーを得る」とも話し、再建が可能との考えを強調した。日鉄によるUSスチール買収計画の再審査の結果には言及しなかった。集会後には、記者団に日鉄とはまだ最終合意をしていないと明らかにした。
集会に日鉄の森高弘副会長やUSスチールのデービッド・ブリット最高経営責任者も参加。トランプ氏の到着前に演説した森氏は「USスチールと日鉄の提携は次世代にとってのゲームチェンジャーになる」と強調。「トランプ氏が米国の鉄鋼を救った」と謝意を示した。