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非戦の思い、確かめ合う 天皇ご一家、体験者らと交流

2025/06/04 18:05

 沖縄戦で旧日本軍の組織的戦闘が終わったとされる日から間もなく80年。23日の「慰霊の日」を前に、最後の激戦地となった糸満市摩文仁は祈りに包まれた。天皇、皇后両陛下は4日、長女愛子さまを伴い国立沖縄戦没者墓苑で拝礼された。体験者らとの懇談の場には歴史を語り継ぐ若者の姿も。戦後世代の天皇ご一家と沖縄の人々は、交流を通じて非戦の思いを確かめ合った。

 県営平和祈念公園内にある墓苑。雨上がりの曇り空の下、両陛下と愛子さまは納骨堂にゆっくりと歩を進め、白い花束を供えた。立ち会った遺族らは約20人。「大変でいらっしゃいましたね。どなたを亡くされたのですか」と陛下。愛子さまは家族3人を失った男性の話を、目を見つめて聞き、うなずいていた。

 祖母らを亡くした読谷村の新垣生雄さん(84)は、愛子さまから「これからもお元気で頑張ってください」と声をかけられたという。ご一家には「悲しみは消えない。全世界が平和であることへの力添えをお願いしたい」と伝えた。

 県平和祈念資料館では、沖縄戦の実相を伝える展示を見て回った。

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