目隠しをされて殴られ、塩水しか与えられず寒さに凍えた―。侵攻を続けるロシアとの戦闘で捕虜となったウクライナ兵らが収容された施設や所在地、拷問を受けたとする証言をまとめたウェブサイトが開設された。関係者はロシアによる組織的拷問を糾弾し「世界は忘れてはならない」と訴える。
サイト名は地獄を意味する「INFERNO」。2022年の侵攻開始直後に南東部マリウポリの製鉄所で抵抗した「アゾフ連隊」や捕虜となった兵士の親族らが募金などを元手に開設した。ロシア国内やロシア軍に占領されたウクライナ東部などにある、ロシア側捕虜収容施設が地図上に示され、選択すると収容所の状況、捕虜だった兵士や家族の証言を読むことができる。
カザフスタン国境に近い収容所では、捕虜は寒さと飢え、虐待にさらされている。ロシア側から「捕虜交換を行う」との説明を受け、収容者が移動させられた後、全くの作り話と明かされ、笑いものにされて殴られるケースもあったという。(キーウ共同)