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【7月17日付編集日記】何ができるか

07/17 08:04

 凶弾に倒れたケネディ元米大統領の就任演説に、よく知られた一節がある。国があなたのために何ができるかを問うのではなく、あなたが国のために何ができるかを問うてほしい―

 ▼ケネディ氏は、続けて全世界に向けてこう語りかけた。世界の市民同胞の皆さん、米国があなたのために何をするかを問うのではなく、われわれが人類の自由のために、一緒に何ができるかを問うてほしい―と

 ▼集会で演説していたトランプ前大統領が銃撃されたニュースが世界を駆け巡った。事件をきっかけに、民主、共和両党の対立激化を不安視する声がある。そうした心配をよそにトランプ氏は、共和党大会での演説を、バイデン政権批判から国民の団結を訴える内容に変えることを明らかにした

 ▼米国の将来を両党どちらかの候補に託すにしても、社会の分断にあえぎ政治的な暴力への憂慮がつきまとう国のために、米国民はどうすべきなのか。その選択は世界に波及する

 ▼民主主義を脅かすいかなる暴力にも屈してはいけない。このことは2年前、応援演説中に安倍晋三元首相が銃撃された事件で痛感している。政治をゆがめないために、私たちはどうするべきか。米国だけにとどまる話ではない。

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