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バドミントン大堀、堂々五輪デビュー 重圧はね返し初戦圧勝

07/29 09:40

大堀彩
大堀の試合を見守る父均さん(右)と母麻紀さん(右から2人目)ら(佐藤智哉撮影)

 【パリ=報道部・佐藤智哉】とうとう五輪のコートに立った。バドミントンでいずれも初出場した女子シングルスの大堀彩(27)=トナミ運輸、富岡高卒=と男子ダブルスの保木卓朗(28)、小林優吾(29)組=トナミ運輸、富岡高卒。初勝利を挙げた大堀は決勝トーナメント進出に弾みをつけ、敗れた保木、小林組は次戦からの巻き返しを狙う。

 大堀「いつもの試合と雰囲気違う」

 五輪に出る―。幼い頃から抱いてきた夢の一つが、ついにかなった。女子シングルスの大堀彩は1次リーグに登場し、五輪初勝利を手にした。憧れの地にたどり着いた27歳は「いつもの試合とはシャトルもコートマットも雰囲気も違う。五輪は本当にすごい場所だった」と感慨を口にした。

 夢舞台で大堀の気持ちは自然と高ぶった。「想定以上の緊張があった。これが五輪だなって思ったし、ここに向かって今までやってきたなと思ったら、緊張もあって当たり前」。予選ながら超満員の会場に響き渡る大きな歓声―。一度は雰囲気にのみ込まれそうになったが「この喜びや楽しさを存分に感じながら、ベストを尽くせば結果はついてくるはず」と自分を信じた。

 重圧をはね返し、強気に攻めの姿勢を貫いた。左右に揺さぶりながら、勝負どころで強打で得点。第1、第2セットともに相手を1桁得点に抑える圧勝だった。

 五輪を夢見ることができたのは、両親の存在があったからだという。ともに実業団で活躍した父均さん、母麻紀さんの影響で幼稚園からラケットを握り、富岡高と実業団では均さんの指導の下で腕を磨いてきた。「両親やたくさんの人のおかげでここまで来ることができた」。スタンドで両親が応援する中、試合を終えると感謝の思いがあふれた。

 この日の1勝で1次リーグ突破に王手がかかった。「先は見ない。目の前の一試合に最善を尽くす」と大堀。一戦必勝を貫く先に夢の続きが待っている。

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