Jヴィレッジなどで28日に行われた全国高校総体(インターハイ)のサッカー男子で、福島県の尚志は高い攻撃力を発揮して初戦を突破したが、帝京安積は後半にリードを広げられて敗れた。
帝京安積、流れ引き寄せられず
【評】帝京安積は相手の攻撃力に圧倒された。序盤からパスミスなどでペースを握られ、前半6分に先制を許した。その後は何度か相手ゴールを脅かしたが無得点。後半は相手の華麗なパスワークから立て続けに失点し、流れを引き寄せられなかった。(副島湧人)
エース白坂、攻撃手応え
チームのエースストライカーが強豪相手に果敢に攻め込んだ。サッカー男子で帝京安積のFW白坂晴人(3年)は前半、相手に先制を許した劣勢の場面で一気にドリブルでゴール前まで持ち込みシュートを放つなど嫌な流れを変えるプレーを見せた。「前半の少ないチャンスでシュートまで持ち込めたことは大きな収穫点だと思う」と胸を張った。
前半途中の給水タイムで小田晃監督の「このままで終わるな」という声が選手の気持ちを変えた。相手にペースを握られていたが、積極的にボールを奪いに行くなど敵陣に攻め込む機会が多くなった。
相手の昌平は高校生年代最高峰の高円宮杯JFAU―18プレミアリーグに参戦する強豪。後半は華麗なパスワークで立て続けにシュートを決められた。
チームは悲願のインターハイ切符をつかみ、新たな歴史をつくった。白坂は「自分で点を取って歴史を刻みたい」と高校サッカー選手権に向け気持ちを切り替えた。(副島湧人)