Jヴィレッジなどで28日に行われた全国高校総体(インターハイ)のサッカー男子で、福島県の尚志は高い攻撃力を発揮して初戦を突破したが、帝京安積は後半にリードを広げられて敗れた。
尚志、終始主導権
【評】尚志は序盤の2得点から終始主導権を握り、勝利した。前半2分に千住が先制点を挙げ、同9分は大須賀が右からの直接FKに頭で合わせて得点を決めた。その後もボールを素早くつないで攻め上がり、計14本のシュートで相手を圧倒した。(津村謡)
チーム一丸攻め貫く
チーム一丸の攻撃で地元開催の初戦を勝利で飾った。サッカー男子で尚志は序盤から2点を奪う積極的な攻めで快勝した。先制点を決めた主将のFW千住澪央(れお)(3年)は「チームのゴールに向かう姿勢があのゴールにつながった」と振り返った。
「70分ゲーム、先制点が鍵を握る。立ち上がりから全力で行こう」と仲村浩二監督は選手たちに指示を送った。その言葉通り前半2分で試合が動いた。中央左寄りでパスを受けた千住がボールを浮かせ、ゴールネットを揺らした。「シュートというよりはクロスを狙っていた」と明かした。
7分後にも追加点を挙げたが、ここでチームの攻撃が停滞した。指揮官は「前に行くより、安全に守りたい意識があった」と再び選手たちに攻めの意識を持たせた。以降は相手ゴールを脅かし続け、最終的に計14本のシュートを放った。
個人技で突破できていたという昨年のチームとは異なり「今年はチームでゴールまでつなげている」と話した千住。この試合もピッチ上の選手たちが確実にボールをつなぎ、前線へ運んだ。チームの目標は全国制覇。千住は「全員で一戦一戦、戦っていく」と力を込めた。(津村謡)