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学法石川、見せた執念 4番大栄「次こそは」 福島大会決勝

07/29 07:20

【聖光学院-学法石川】7回裏学法石川1死二塁、左中間に適時二塁打を放つ大栄=あづま球場

 ◇第106回全国高校野球選手権福島大会・第10日(27日・あづま球場2試合)

 「夏も甲子園に行き、一日でも長く戦いたい一心だった」。4点を追う七回に学法石川4番の大栄利哉(2年)が放った適時打には、春夏連続甲子園出場の夢を諦めたくないという気持ちが詰まっていた。
 1死二塁の好機。外野の守備位置を見て「左方向に打とう」と意識しながら真ん中高めの直球を流し打つと、打球は左中間深くに突き刺さる適時二塁打となった。1点を返すとチームは一気に反撃ムードに。逆転はかなわなかったが、大栄は「『これからだ』という雰囲気をつくれた」と振り返る。
 捕手としても3投手をリード。初回に制球に苦しみ、直球を捉えられて4失点した佐藤翼(2年)に対しては「遊び心を持て」と声を掛けた。直球中心から変化球を交えて緩急で打ち取る配球に切り替え、破壊力抜群の聖光学院打線を二回以降は無失点に封じた。
 大栄はけがの影響もあって春の選抜高校野球大会は代打の1打席のみに終わっており、聖地を目指す思いは人一倍強かった。「経験を生かして次は立ち上がりから抑える。自分がチームを引っ張り甲子園に行く」。次こそ夢をかなえるため、まっすぐに前を向いた。(秋山敬祐)

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