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固化後30~50年、冷却貯蔵

08/03 10:34

 高レベル放射性廃棄物は、使用済みの核燃料を処理する際に生じるものです。使用済み核燃料から、再利用可能なウランやプルトニウムを取り除き、残った放射能レベルの高い廃液を、高温のガラスと混ぜて固化します。これらはガラス固化体と呼ばれ、一つずつは、直径40センチ、高さ1・3メートルほどの円柱でした。

 ガラスに混ぜている理由は、長期間の保存に耐えられるようにするためです。日本では現在、国内に既に約2500本のガラス固化体が存在しています。

 ただ、このガラスの円柱ですが、作られるとすぐに地中に埋められるという状況にはありません。

 もちろん日本において最終的にこのガラスの円柱を処分する場所が決まっていないこともありますが、ガラス固化体の製造直後は発熱を伴い、数百度にもなります。このため、30~50年程度、冷却のために貯蔵し、温度が下がってから処分を行う計画となっています。

 この冷却は、青森県六ケ所村の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターで行われてきました。地中に数メートル掘られた細長い円柱の穴に、電池を直列に並べるような形でガラス固化体の円柱を並べ、空気の力で冷やしながら保管しています。既に30年ほど冷却貯蔵されています。

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