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いわき市、製造品出荷額等1兆円超 14年ぶりに回復

08/29 07:45

 いわき市の2022年の製造品出荷額等が1兆388億1215万円となり、08年以来14年ぶりに1兆円台を回復したことが28日、経済産業省の「経済構造実態調査」で分かった。東北では仙台市(1兆1176億8935万円)に次ぐ規模で、いわき市は「幅広い業種で出荷額が増えており、新型コロナウイルス禍を経て企業の生産活動が回復しているのではないか」と分析した。

 08年以降の推移は【グラフ】の通り。20年までと21年以降は集計対象が異なっており単純比較はできないが、同市は8千億~9千億円台で推移してきた。20年には各地で出荷額が落ち込む中、他都市と比べ影響を抑えられたことなどから東北一だった。

 1兆388億1215万円の内訳は、化学工業が2763億9150万円(27%)と最も多く、情報通信機械器具製造業1473億3227万円(14%)、金属製品製造業766億7433万円(7%)、非鉄金属製造業574億6332万円(6%)と続いた。

 製造品出荷額等は製造品出荷額と加工賃収入額、修理料収入額などの合計で、このうち製造品出荷額は、事業所が所有する原材料で製造されたものを指す。「企業の稼ぐ力」を示す指標とされ、地域全体の経済活動の活性度も表している。

 市は東日本大震災以降、積極的な企業誘致を進めてきた背景があり、産業みらい課の担当者は「企業誘致など地道な積み重ねで(1兆円を)回復できた」と話した。

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