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郡山「ハッピー&ブルー」閉店...8月31日、40年の歴史に幕

08/24 08:40

「いろんな人に応援してもらって続けられた」と感謝する篭島さん=郡山市

 「星降る街角」など昭和歌謡で知られる「敏いとうとハッピー&ブルー」の元ボーカルで歌手篭島敏男さん(75)が郡山市のJR郡山駅前で約40年営んできたスナック「ハッピー&ブルー」が31日で幕を下ろす。入居するビルが老朽化で取り壊されることをきっかけに、閉店を決めた。篭島さんは「いろんな人に応援してもらって続けられた」と感謝を口にする。

 篭島さんは横浜市出身。1965年に16歳で芸能界に入り、17歳の時に歌手デビュー。75年から敏いとうとハッピー&ブルーに加入し、ボーカルの一人として「星降る街角」「よせばいいのに」など数々のヒット曲を世に出した。

 店を始める転機となったのは、妻の実家がある郡山市に住む義兄からの電話だった。「郡山で店でもやったら」。83年12月に内見からわずか1週間ほどで開店した。「右も左も分からない所。良くても悪くても『石の上にも三年』と思って始めた」と篭島さん。開店から1年余りたち、駅前の繁華街「陣屋」に移転した。「カラオケ好き」の顧客らでにぎわった店は新型コロナウイルス禍など幾度も困難を乗り越え、約40年続いた。

 入居する3階建てのビルは解体され、テナントの三つの飲食店はそれぞれ別の道を歩む。篭島さんは「できればもっと郡山で続けたかったが、ほかの物件で条件に合う所がなかった」とさみしそうな表情で語る。

 篭島さんは後輩の勧めもあり、10月ごろから茨城県日立市に新しい店を構える予定だ。「80歳までは頑張ってみようと思っている。今度は日立にも来てほしい」。新天地での活躍を誓った。(近内雅基)

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