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「現金を玄関に」1349万円被害、福島の70代 検事ら装う電話信じ

09/05 07:00

 福島市の70代女性から4日までに、「お金をだまし取られたかもしれない」などと福島署に通報があった。女性は現金1349万円をだまし取られており、同署は「なりすまし詐欺」事件とみて調べている。同署管内では8月下旬にも、別の70代女性が同じ手口で現金1690万円をだまし取られる事件が発生しており、同署が関連を調べている。

 同署によると、8月7日ごろ、女性宅に電話業者をかたる自動音声の電話があった。案内に従って操作すると、「東京中央警察署」の署員を名乗る男が電話に出て「暴力団員を逮捕したところ、あなた名義の通帳が出てきた。あなたも逮捕されたり、口座を凍結される可能性がある。捜査のために毎日お金を引き出して保管しておいてください」と指示された。

 同27日には、検事を名乗る男から「引き出した現金は袋に入れて玄関に置いてください。お金は後で返却されます」と電話があった。話を信じた女性は引き出した現金1349万円を袋に入れて玄関に置いたところ、同日中に袋がなくなっていたという。

 女性は、同28日の朝刊に掲載されたなりすまし詐欺被害の新聞記事を読んで、手口が似ていたことから不審に思い、通報したという。

接触避ける新手口か 県警生活安全企画課によると、県内でこれまで同様の手口で被害がなかった。犯人側が逮捕されるリスクを減らすため、被害者との接触を避ける新たな手口とみている。同課は「お金の話が出たら必ず家族や周囲の人に確認してほしい」と注意を呼びかけている。 

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