第21回全国物理コンテスト物理チャレンジで、安積高物理部の高田隆平さん(2年)、竹村悠汰さん(3年)が優良賞を受賞した。全国の”精鋭”が集まる大舞台で日頃の成果を発揮し、見事に入賞をつかんだ。高田さんは県内で唯一、物理オリンピック国際大会の日本代表候補に選出され「日本代表としてメダルを目指したい」と意気込みを語る。
物理チャレンジは物理オリンピック日本委員会の主催。中学、高校生らを対象に、物理の魅力を体験してもらうコンテストで、物理オリンピック国際大会の日本代表選手(高校2年以下)の選考も兼ねる。実験課題や理論問題の第1チャレンジを突破した約100人が8月22~25日に東京理科大で行われた第2チャレンジに出場、5時間ずつの実験、理論の各問題に挑んだ。
高田さんは今回が初の第2チャレンジ出場。コンデンサーなどをテーマにした実験は「ほぼ最後まで解けた」が、高校生にとって難解な理論は「あまり自信がなかった」と振り返る。それでも部活の先輩たちの指導や日々取り組んできた実験などの経験を生かし、高校2年以下の上位者による日本代表候補12人に選ばれた。
代表候補者は今月から複数回の合宿や通信での研修に取り組み、この中から来年のアジア物理オリンピック(韓国)、国際オリンピック(コロンビア)の代表選手が選ばれる。全国屈指の進学校から集まる強豪たちとの交流が楽しみという高田さん。「緊張感もあるが、頑張って世界を目指したい」と目を輝かせた。
昨年に続いて第2チャレンジ出場となった竹村さん。理論問題に苦戦し、表彰式で名前が呼ばれ「驚いた」という。昨年は入賞を逃していただけに「悔しさや学んできたことが報われた」と喜んだ。今回で部活動は引退となったが、「これからも物理を学んでいきたい」と話した。
2人を指導してきた千葉惇教諭は「日本の高いレベルで戦ってきたことが誇らしい。(高田さんには)代表合宿で切磋琢磨(せっさたくま)し、大きく成長してほしい」と期待を込めた。