【検証・帰還困難区域】浪江 先祖のお墓を守りたい、それだけ

05/09 11:00

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エゴマ畑の前で「食と農に一生懸命取り組んで浪江を盛り上げたい」と話す石井さん=浪江町加倉

 「ここらへん一帯にエゴマを植えるの」。浪江町加倉の国道114号沿いに広がる約10ヘクタールの農地を指す石井絹江(69)の声が弾んだ。  町役場に約40年勤め、あと1年で定年という2011(平成23)年3月、東日本大震災が起きた。石井は、東京電力福島第1原発事故による全町避難の中、津島診療所の職員として住民を支え、12年に退職した。  「町に恩返しがしたい」。退職後、仮設住宅で暮らす町民に弁当を配る...

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