桜や桃などが記録的な速さで開花し満開を迎えた福島盆地。そんな春を味わおうと阿武隈川沿いを歩くと、自然とある歌を思い出した。 〈つばくらめちちと飛び交ひ阿武隈の岸の桃の花いま盛りなり〉 旅の歌人といわれる若山牧水(1885~1928年)が1916(大正5)年4月下旬、福島市逗留(とうりゅう)の折、旗亭(料理屋、宿屋の意味)で詠んだ歌だ。 場所は、宿の多かった現在の市街地のようだが、現在、県庁東側...
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