【若山牧水】歌集『朝の歌』所載「残雪行」 今も鮮やかに春の息吹

04/19 11:55

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満開の桜と雪柳に彩られた阿武隈川の河畔「隈畔」。現在、桃の花は見当たらない

 桜や桃などが記録的な速さで開花し満開を迎えた福島盆地。そんな春を味わおうと阿武隈川沿いを歩くと、自然とある歌を思い出した。 〈つばくらめちちと飛び交ひ阿武隈の岸の桃の花いま盛りなり〉  旅の歌人といわれる若山牧水(1885~1928年)が1916(大正5)年4月下旬、福島市逗留(とうりゅう)の折、旗亭(料理屋、宿屋の意味)で詠んだ歌だ。  場所は、宿の多かった現在の市街地のようだが、現在、県庁東側...

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