【丹治千恵】随筆集「紅い糸」 牧水の横顔「寂しい人」

05/10 10:33

  • 有料記事
旧奥州街道沿いに立つ国登録有形文化財「瀬上 嶋貫本家」。商家で大地主の大國屋が1899年に着工した大規模な民家で、かつて門間醤油店など大店が軒を連ねた瀬上のにぎわいを伝えている=福島市瀬上町本町

 歌人若山牧水が1916(大正5)年に福島市を訪れた際の短歌と足取りを記した、この連載の第29回(4月19日付)について、読者からお便りをいただいた。  「六十数年前に何回も聞かされた話を思い出しました」で始まる文面を要約すると「牧水は、瀬上の門間春雄の和歌仲間の家に何泊かされた。財のある家で、お酒もくみかわし、歌談義をされていた。(門間の)妹千恵さんも話を伺いたいと言ったら『女には必要ない』と入...

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line