知人から以前、いわき市の作家、吉野せいの短編集「洟(はな)をたらした神」を薦められた。しかし当時は、女性の一代記的な触れ込みに古くさい印象を受け、読むことはなかった。その後、偶然に彼女の文章に触れ、先入観が崩れた。少し硬質な文章が、潔く新しく感じられたのだ。 そして最近、別の知人からも「洟をたらした神」を薦められた。今度は映画版だった。再挑戦するつもりで映画を見、原作を読み、その舞台を訪ねた。...
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