バレーボールSVリーグ女子で首位のデンソーエアリービーズは27日、ホームの福島トヨタクラウンアリーナでPFUブルーキャッツ石川かほくを3―1で下し、開幕からの連勝を6に伸ばした。デンソーは11月2日、ホームのあいづ総合体育館(会津若松市)で行われる次戦で大阪マーヴェラスと対戦する。午後1時5分開始予定。
【評】4選手が2桁得点を記録するなど、選手層の厚さが光ったデンソーが快勝した。第1、2セットは両チームが互いにセットを取り合った。流れをつかみたい第3セットは山下や麻野を中心に多彩な攻撃で相手を翻弄(ほんろう)。途中出場した瀬戸の速攻やブロックもありこのセットを取ると、各選手が持ち味を発揮した攻撃で第4セットも奪った。(南哲哉)
「ブロックの麻野」本領
勝負の第3セットにデンソーが息を吹き返した。ミス続きで第2セットを落とす厳しい展開となったが、集中力を切らさず攻撃を修正して6連勝と、無敗を継続した。辻健志監督は「前戦よりも内容は悪かったが、交代選手も含めてコートで対策を考え実行してくれている」と、見事に立て直した選手たちをたたえた。
第1セットを奪ったものの、集中力を欠いて第2セットを落とした。難しい展開の中で輝いたのはミドルブロッカーの麻野七奈未だ。相手セッターのプレーを見極め、トスの瞬間までブロックに跳ぶのを遅らせた。相手のスパイクを次々と防ぎ、ブロックポイントは両チーム最多の7を記録。終盤には移動攻撃や速攻、力強いスパイクやサービスエースも決めた。
183センチ、最高到達点3メートルの高さを誇るが、前日のブロックポイントはゼロ。「予測に頼って逆をつかれすぎていた」と冷静に分析し、一夜明けて見事に修正した。チーム日本人最多の15得点を挙げ「ブロックの麻野」が本領を発揮した。
来週以降もホームでの連戦が続く。辻監督は「(今は)勝ち運がある。ホームの声援を背により良いバレーを見せたい」と意気込む。勢いを切らさず連勝街道を突き進む。(南哲哉)