衆院は11日の本会議で、議長に自民党の額賀福志郎氏(80)を再選、副議長に立憲民主党の玄葉光一郎元外相(60)=福島2区、11期=を選出した。本県関係議員の副議長就任は1996年から2003年まで務めた故渡部恒三氏以来、21年ぶり。
玄葉氏は就任後、報道陣の取材に「国会全般に責任を負う立場になった。国会改革を実現したい」と意欲を示した。国会審議の現状について「与党が事前に審査した案について、ほぼ修正せずに採決するなど形骸化している。国民の声を聴いて修正するのが当たり前という国会に変えたい」と強調した。
今後、海外の要人らとの面会や交流の機会が増える見通しで「海外の要人に風評の問題や福島の現状についてしっかり説明することが大事で、副議長の立場を良い意味で活用する」と述べた。
議長の額賀氏は、政府の復興政策を主導する自民党東日本大震災復興加速化本部長を務めた経緯があり、玄葉氏は「(額賀氏は)福島への理解がある。常に顔を合わせる間柄になるので、協力して復興に汗をかいていく」と連携を強める考えも示した。
玄葉氏は田村市出身。上智大法学部卒。県議1期を経て93年の衆院選に無所属で立候補し初当選。旧民主党政権時に外相や国家戦略担当相などを歴任。10月の衆院選で11選を果たした。