石川町が発注した公共工事入札を巡る官製談合事件で、官製談合防止法違反や収賄などの罪に問われた前石川町長の塩田金次郎被告(77)、同町形見字道橋の判決公判は18日午後2時から、地裁郡山支部で開かれる。
塩田被告は9月の初公判で起訴内容を認めており、量刑が争点。被告人質問で塩田被告は、物品の受け取りが法律に違反する可能性を認識しながら「ビールぐらいなら許されるだろうとの甘さがあった」と供述した。検察側は論告で、町長の立場を利用したことについて「巧妙で悪質。公務員の規範意識が欠如している」と指摘し、懲役2年6月と受け取った賄賂に相当する追徴金約42万円を求刑した。弁護側は最終弁論で、金銭は要求しておらず、悪質性は低いなどとして、執行猶予付きの判決を求めた。
起訴状によると、塩田被告は町が2022年度に発注した道路工事や認定こども園の用地造成工事の指名競争入札で設計額を業者に漏らした。19年6月27日~23年2月27日には設計額を漏らし、その謝礼として缶ビールなど計42万円相当の物品を受けたとしている。