福島市でツキノワグマの目撃が相次いでいることを受け、「ツキノワグマ防災教室」が9日、同市の市民センターで開かれた。参加者はクマと遭遇した際の正しい行動など対策を学んだ。
福島大食農学類の望月翔太准教授が講義し、今年は猛暑が続いている影響で「本来夏季のクマの餌となる果実が十分に育っていない」と出没増加の理由を説明。果樹や蜂蜜といったクマが強い執着を見せる農作物の畑などを電気柵で覆う対策が必要だと危機感を強めた。
望月准教授は「クマ鈴などを常備し、もし出合ってしまったら焦らずゆっくりと距離を取ってほしい」と話した。至近距離で遭遇した場合にはうつぶせでの防御姿勢が有効と解説。「頭や首、腹を守ることで致命傷を防げる」と語った。
市は公式ホームページやユーチューブなどで人身被害を未然に防ぐ情報を発信している。