東日本国際大の男性教員が7月末、いわき市の大学敷地内にある学生マンションの女子専用フロアに侵入したとして、大学がこの教員を懲戒免職処分にしたことが18日、大学を運営する学校法人昌平黌への取材で分かった。処分は7日付。法人によると、教員は女子学生の部屋に不法侵入したことも認めており、女子学生はいわき中央署に被害届を提出。法人は「警察の捜査に全面的に協力している」としている。
法人によると、7月31日未明、法人が運営する学生マンションの女子専用フロアで学生が不審者を目撃。侵入被害を受けたとされる学生はこの日不在で、目撃したのは別の学生だった。
8月1日、法人が防犯カメラを確認した結果、マスクと帽子を身に着けた不審者は大学の教員だったことが判明。2日から聞き取りを始めたところ、教員は不法侵入を認めたという。部屋から物がなくなるなどの被害は現時点で確認されていない。法人は同署に防犯カメラの映像を提出した。
報道機関に対し18日、大学が教員の不法侵入を隠蔽(いんぺい)しているという趣旨の匿名の情報提供があった。法人は、懲戒処分を公表する規定はなく、不法侵入について27日の教授会で報告する予定だったとして、隠蔽を否定。「最も重い処分とし、捜査にも協力している。法人として厳正な対応を取っている」と説明した。その上で「教員の不法侵入という社会の信頼を大きく損なう事態となったことを厳粛に受け止め、再発防止と信頼回復に取り組む」とした。