東京電力は20日、福島第1原発で作業員の被ばくや処理水放出停止などトラブルが続発したことを受け、全作業約千件を総点検した結果「重大な見直しが必要な事案は確認されなかったが、約7割の作業で改善を実施した」と原子力規制委員会の会合で報告した。
対象は今年の大型連休前までに実施していた全作業。照明不足や不適切な作業着の着用によるけがなど、675件で改善が必要だった。
トラブルが続発した背景として、「大丈夫」と思い込んでリスク想定が甘かったことや、作業員の指摘を手順書に反映できなかったことなどを挙げた。規制委の担当者は「引き続き作業点検を深掘りし、再発防止をしてほしい」と求めた。