北朝鮮による拉致被害者で2002年に帰国した地村保志さん(69)は24日、福井県警小浜署で署員ら約70人を前に講演し「警察でも世代交代が進む中、拉致問題を風化させず、引き続き真相解明に向けて努力してほしい」と求めた。
地村さんは1978年7月、妻富貴恵さん(69)と福井県小浜市で拉致され、02年10月に帰国した。この日の講演で、帰国後に就職などの問題に直面したと語り「小浜署の温かい支援のおかげで生活できるようになった」と感謝を口にした。
一方、横田めぐみさん=失踪当時(13)=ら帰国していない被害者もおり「全く進展がない状況が続いている」と指摘した。