コウモリが逃げる獲物を超音波で捉える際、獲物の移動を予測し照射位置を修正することや照射頻度を高速化するなど四つの戦術を駆使していることを、基礎生物学研究所の西海望研究員らのチームが突き止め、24日付米科学誌に発表した。レーダーやカメラへの応用も期待できるとしている。
チームは、追尾能力が高いニホンキクガシラコウモリに注目。実験室内で獲物のガを捕まえる様子を高速カメラで撮影し、多数のマイクで超音波照射の状態を割り出した記録を解析した。
目標方向の予測や照射頻度の高速化に加え、照射範囲の拡大と、目標物と同じ方向へ動いて目標方向を安定化させることの計四つの戦術を使っていた。