【ナイロビ共同】ケニアの首都ナイロビなどで25日に起きた反増税デモで、地元医師会は26日、治安部隊の発砲による死者が少なくとも23人に上り、約30人が負傷したと明らかにした。ロイター通信が報じた。ケニアでは市民が物価高騰にあえぎ、財政改善を目的とする政府の増税策に対する抗議活動が各地に広がった。
ルト大統領は26日、国会で25日に可決された増税法案に署名しないと表明した。法案は撤回される見通し。ルト氏は「人々の声に耳を傾けた結果、私は敗北を認める」と演説した。
ナイロビでは暴徒化した若者が封鎖を突破して国会に突入。敷地内の建物が燃えて議員らが避難を余儀なくされた。抗議活動は、ルト氏の地盤を含む大半の自治体で起きた。
アフリカでは比較的政情が安定しているケニアでの国会突入は異例。米国をはじめとする各国が相次いで懸念を表明した。