北陸新幹線の大阪延伸を議論する与党整備委員会委員長の自民党の西田昌司参院議員(京都府選出)が29日までに共同通信のインタビューに応じ、延伸に必要な建設費に関し「国主導の整備であるべきもので、地方の負担軽減が必要だ」と語った。石川県議会などが要望している東海道新幹線の米原(滋賀県)につなぐルートへの変更は否定した。
延伸区間「敦賀(福井県)―新大阪間」の建設費は2兆円超とされる。財源はJRが国側に支払う線路使用料を充て、残りを国と沿線自治体が2対1の割合で分担するルールだが、西田氏は、自治体が財源を確保するための公債の償還期間を長く設定し、負担を軽減することが必要だとの認識を示した。
米原ルートは「東海道新幹線と線路を共有するため、太平洋側での災害時の代替路線として不十分だ」と指摘。与党が2016年に決めた福井県小浜市を経由するルートが妥当だと強調した。
京都駅付近の地下に新幹線駅を建設する計画については「地上駅でも利便性は大差なく、駅周辺での再開発も期待できる」と述べ、地上駅も選択肢だとの考えを表明した。