【北京共同】中国で7月1日、スパイ摘発のため個人のスマートフォンやパソコンを検査する権限を当局者に与えることを明確化した新規定が施行。この日は改正反スパイ法施行から丸1年。当局が外国人への監視を一段と強化することが懸念されている。
今年5月には改正国家秘密保護法も施行し、国家統制強化に向け法規制の整備を急いでいる。
新規定は国家安全機関の「行政法執行手続き規定」と「刑事事件処理手続き規定」。反スパイ法などに基づき国家安全を脅かす行為に対する行政・司法手続きを細則化した。個人や組織が所有するスマホなどの電子機器について国家安全機関当局者がメールや写真、動画を含むデータを調べることができるとした。
検査には国家安全機関の責任者の承認を得て通知を作成する必要があるが、「緊急事態下」では責任者の承認を得て「警察証などを示せば現場で検査できる」と明記。現場で検査ができない場合、検査対象者に指定する場所まで電子機器を持ってこさせることができるとも定めた。