【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は1日、フェイスブックとインスタグラムを運営する米IT大手メタが、IT規制「デジタル市場法(DMA)」に違反しているとの暫定的な見解を公表した。欧州の利用者に、データ収集への同意か、有料プラン加入の2択しか用意していない点を問題視した。
6月に米アップルにDMA違反を指摘したことに続く措置となる。
メタには反論の機会がある。欧州委は来年3月までに結論を出す見通し。違反が最終的に確認されれば、年間売上高の最大10%、繰り返された場合には最大20%の制裁金が科される可能性がある。
メタは昨年11月、EUの規制に対応するため、利用者からのデータ収集を限定した有料プランの提供を始めた。だが、欧州委は、無料で使いたい利用者にとってはデータ収集への事実上の同意の強制だと懸念する。
メタは共同通信の取材に対し、DMAに従うために多くの従業員と時間を割いていると強調した上で「調査を終結させるための欧州委との建設的な対話を期待している」とコメントした。