【ロンドン共同】欧州メディアによると、アルバニアの小説家イスマイル・カダレさんが1日、心臓発作のため首都ティラナの病院で死去した。88歳だった。英国の文学賞「ブッカー賞」の国際賞初代受賞者。アルバニアを舞台に第2次大戦の悲惨さを描いた小説「死者の軍隊の将軍」で国際的な名声を得た。
1936年1月28日、アルバニア南部生まれ。母国がファシスト政権のイタリア、ナチス・ドイツの支配下にあった第2次大戦期に幼年時代を過ごした。ティラナ大卒業後、モスクワに留学するが、アルバニアとソ連の外交関係が悪化して60年に帰国。ジャーナリストを経て創作活動を開始し、90年にフランスに亡命した。